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基本情報処理技術者という名前を目にしたことがありますか?
実はこの「処理」が付いていると思いこんでいる人が意外と多いのです。少し試験の歴史を振り返ってみましょう。

基本情報処理技術者とは??

基本情報処理技術者という名前を目にしたことがありますか?基本情報技術者ではありませんよ、基本情報"処理"技術者です。

私が初めてこの名前を目にのはインターネット上のとあるブログ記事でした。
その時は記事を書いた人の単なる勘違いだと思っていたのですが、意外とこの基本情報処理技術者という名称、ITパスポートや応用情報技術者といったキーワードに交じって検索エンジンのキーワードとしてかなりの回数を検索されているのです。

?? 基本情報"処理"技術者 ??

もちろん基本情報処理技術者という名前の資格は存在しません。基本情報技術者試験と勘違いしているのですが、これほど多く試験名称を勘違いしている人がいるのには、この資格が誕生してから現在までの歴史に理由があるようなのです。

実はこの基本情報技術者はこの名前になる前、通称『二種』と呼ばれていました。『二種』とは第二種情報処理技術者の略名で、1969年(昭和44年)の資格創設から2001年(平成13年)の試験制度改定までこの名称の国家試験が開催されていました。

2001年の制度改定の時に、『処理』という言葉が名前からとられました。『第二種情報処理技術者』という名前だった歴史のほうが圧倒的に長く、世代によっては今でも「情報処理技術者」だと思っている人が多く、この資格をいまだに『二種』と呼ぶ人もいます。
世間的にも基本情報技術者はプログラマーやSEのための資格という認識は強く、それが「情報処理技術者」という思い込みを生んでいるのでしょう。さらに資格の名称がコロコロ変わる情報処理技術者試験制度も勘違いを生む要因のひとつでしょう。

基本情報技術者試験の歴史

基本情報技術者資格の歴史を以下にまとめておきました。(Wikipediaより引用)

1969年(昭和44年)
情報処理技術者試験は、1969年に「情報処理技術者認定試験」として創設され(この際の根拠は通商産業省告示のみ)、翌年から国家試験となった。(第二種情報処理技術者試験)
午後試験は記述式で、選択可能言語はFORTRAN、ALGOL、COBOL、PL/I、アセンブラ言語。
1977年(昭和52年)
午後試験の選択可能言語が、FORTRAN、COBOL、PL/I、アセンブラ言語の4種に変更。
1986年(昭和61年)
春期試験と秋期試験に分かれ、年2回の開催となる。
1992年(平成4年)
この年の秋期試験より午後試験の選択可能言語にC言語が追加される。
1995年(平成7年)
この年の秋期試験より午後試験の解答方式が多岐選択式に改定。
2001年(平成13年)
基本情報技術者試験(第二種情報処理技術者から名称変更)
午後試験の選択言語が、C言語 ・ Java ・ COBOL ・ CASLⅡ(アセンブラ)になる。
2009年(平成21年)
初級シスアド試験の一部を吸収。範囲拡大。午後の選択言語に表計算が追加。

私の偏見ですが…

みなさんはどちらの名前がしっくりきますか?私はやはり「基本情報技術者」だと思います。

情報処理というとプログラミングやらアルゴリズム問題ばかりという感じがしますけど、テキストを手に取ってみたことがある方ならお分かりになるように実際はそうではありませんよね。ITに関する幅広い知識の持ち主を認定する試験ですから、これの名前でいいのだと思います。

人気資格の中にあって、試験名称を勘違いしている人が多いこの「基本情報技術者」という資格、なかなか珍しい存在だと思いませんか?

基本情報技術者の歴史

  • 昭和44年「二種」試験として創設
  • 平成13年に現在の名称に変更
  • 現行の試験制度は平成21年~
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