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調達計画・実施 - 15語(シラバス9.1)

内外作基準

調達と調達計画において、内部および外部の資源をどのように活用するかを定める基準である。この基準は、資材やサービスを調達する際の方針や手続きを明確にし、効率的な調達が行えるように支援するために設けられている。具体的には、内作(自社で製造や提供すること)や外作(外部の業者に委託すること)を選択する際の判断基準や、品質、コスト、納期などの要素を考慮することが含まれる。内外作基準を適切に定めることで、企業は調達コストを削減し、供給リスクを軽減することができる。また、効率的な調達は、競争力の向上にも寄与し、企業の成長に大きく関わる要素となる。

ソフトウェアのサプライチェーンマネジメント

ソフトウェアの開発から配布までの一連の過程を最適化するための管理手法である。これは、ソフトウェアの調達、開発、テスト、リリース、そしてメンテナンスまで、すべてのプロセスを統括し、効率的に行うことを目的としている。たとえば、異なるベンダーからのコンポーネントを組み合わせる際に、品質やコスト、納期を考慮して最適な選択を行うことが求められる。これによって、製品の開発期間を短縮し、コストを低減させることが可能となる。また、セキュリティやライセンス管理の観点からも重要であり、リスクを軽減するために各プロセスをしっかり管理することが必要である。これは、特に今日の多くの企業が迅速に変化する市場に対応するために、ますます重要視されている。

ライセンス管理

ソフトウェアや技術を合法的に使用するための権利を適切に管理するプロセスである。企業がソフトウェアやデジタルコンテンツを利用する際、購入したライセンスの条件を遵守し、その使用状況を把握することが重要である。ライセンス管理により、不正使用を防ぎ、法的なトラブルを避けることができる。例えば、特定のソフトウェアが複数のユーザーに使用される場合、ライセンス管理によって、その数がライセンスの範囲内であることを確認する。さらに、ライセンスの更新や管理に必要な情報を整理し、適切な調達計画と連携することで、コストの最適化と業務効率の向上を図ることが可能である。このように、ライセンス管理は企業運営において欠かせない要素となっている。

RFI

調達プロセスにおいて、特定の製品やサービスについての情報を集めるために発行される文書である。企業や組織は、RFIを通じて潜在的なサプライヤーから、製品の特長や価格、サービス内容などの詳細な情報を求める。これにより、適切な供給業者を選定するための基礎データを収集することが目的である。例えば、新しいITシステムを導入する際に、複数のベンダーから提供可能なソリューションについての情報を請求することが一般的である。選択肢を広げるための重要なステップであり、その後のRFP(提案依頼書)や入札プロセスにおいて、より具体的な評価を行うための参考資料ともなる。

RFP

企業や団体が特定のサービスや製品を外部の業者に求める際に作成される文書である。提案依頼書は、業者に対して具体的な要件や条件を提示し、それに基づいて提案を求めるために使用される。例えば、新しいソフトウェアの導入を検討している企業がRFPを発行することで、各社から見積もりや提案を集め、最も適した業者を選定することができる。このプロセスは、透明性と競争性を持たせるため重要であり、コストや品質の両面で有利な条件を引き出す役割を果たす。調達の方法として広く利用され、プロジェクトの成功を左右する重要なステップとなる。

RFQ

商品やサービスの価格見積もりを求めるために企業や団体が作成する文書である。この文書は主に調達プロセスの一部として使用され、特定の要件や条件を企業に伝え、各社からの見積もりを取得することを目的としている。たとえば、ある会社が新しい機器を購入する際、複数のサプライヤーにRFQを送信し、価格や納期、条件などを比較することで、最適な業者を選定することができる。このように、RFQは業務の効率化やコスト削減に寄与し、企業が市場で競争力を維持するための重要な手段となっている。

企画競争入札

特定のプロジェクトやサービスに対して、複数の事業者が提案を競い合う調達方法である。この入札方式では、単に価格の安さだけでなく、提案される内容や実現可能性が重視されるため、質の高い提案を引き出すことが可能である。特に公共事業や大規模プロジェクトで用いられ、発注者は最も適切な計画やアイデアを提供する事業者を選定することができる。たとえば、新しい道路建設や公共施設の設計など、多様な分野で実施されており、これにより効率的で革新的な解決策が導入されることを目指している。この方式は、透明性のある競争を通じて、より良い成果を得るための手段として重要視されている。

一般競争入札

公共や民間の契約を獲得するための調達方法の一つである。この方式では、複数の企業や事業者が参加し、それぞれの提案や価格を競い合うことで、最も適切な提案を受け入れることを目的としている。透明性が求められるため、参加条件や入札方法が公開され、誰でも自由に入札に参加できることが特徴である。このため、より公平な競争が生まれ、コスト削減や品質向上の促進につながることが期待されている。また、政府や公共機関が予算を使う場合にはこの方法が採用されることが多く、納税者に対しても合理的な資金の使い方を示す重要な手段となっている。

ソフトウェア開発委託モデル契約

企業が自社のソフトウェアを外部の業者に開発を依頼する際に結ぶ契約である。この契約は、開発プロセスや納期、費用、品質要件などの詳細を明確にし、委託する側と受託する側の権利と義務を規定するために重要である。具体的な例として、特定の機能を持つアプリケーションの開発を外部に依頼する場合、双方が合意した内容に基づいて作業を進める。このように、ソフトウェア開発委託モデル契約を結ぶことで、リスクを軽減し、スムーズなコミュニケーションを図ることができる。また、適切な契約書があれば、トラブルが発生した際にも対応しやすくなるため、企業にとって重要なビジネスツールとなる。

情報システム・モデル取引・契約書

情報システムの導入や運用に関する契約のひな型である。これは、取引の条件や範囲、責任を明示するために作成されるもので、企業間の取引を円滑に進めるための重要な文書である。モデル契約書は、一般的な商取引における標準的なルールを提供し、リスク管理や誤解を避ける手助けをする。また、契約内容が明確であるため、双方の権利や義務がはっきりと示され、トラブルが生じた際の目安にもなる。このように、情報システムに関連する契約書は、信頼性のある取引を行うために必要不可欠な要素である。

準委任契約

特定の業務を依頼するために、依頼者と受託者との間で結ばれる契約形態の一つである。この契約では、受託者が要請された業務を遂行する責任を持ち、依頼者はその対価を支払うことが求められる。たとえば、企業が法律事務所に法的なアドバイスを求める際に結ぶ契約がこの形式に当たる。準委任契約では、具体的な結果を保証するものではなく、誠実に業務を行うことが重視されるため、受託者の専門知識や判断力が重要となる。これにより、依頼者は特定の業務を専門の第三者に依頼することで効率的に処理できる。

請負契約

特定の成果物を完成させることを目的とした契約のことである。この契約では、一方が仕事を依頼し、もう一方がその仕事を引き受け、報酬を受け取る仕組みとなっている。例えば、建設業者が住宅を建てるために請負契約を結ぶ場合、顧客がその完成を求め、引き受けた業者は契約に従って作業を行う。成果物の完成が重要視され、業者がその品質や納期を守ることが求められるため、業務の進行や管理がしやすくなるメリットがある。また、契約に基づいた適切な請求や支払いが行われることで、トラブルを避けることにもつながる。

知的財産権利用許諾契約

特許、商標、著作権などの知的財産権を持つ者が、その権利を他者に利用させるために締結される契約である。この契約により、権利者は許可を与えた相手に対して、特定の条件下で権利を使用することを認める。例えば、著作物の使用を許可する際、著作権者が著作物の利用方法や範囲、報酬などを定めることが一般的である。この契約は知的財産の保護と活用において重要な役割を果たし、企業や個人が権利を正当に活用するための基盤を提供する。正確な条件を明記することで、後のトラブルを避けることができるため、慎重な取り決めが求められる。

ソフトウェア使用許諾契約

特定のソフトウェアを使用するために、権利者が利用者に対してその使用条件を定める契約のことである。この契約により、利用者はソフトウェアをどのように使用できるのか、また使用に伴う制限や義務について具体的に理解することができる。たとえば、利用者がソフトウェアを商業目的で使用する場合、追加の料金が必要になることがある。また、ソフトウェアの複製や配布に関する規定も含まれ、違反した場合の罰則についても明記されることが一般的である。この契約は、開発者と利用者の双方の権利を守るために重要な役割を果たしている。

ライセンス契約

特定の権利を他者に使用させるための契約である。主に、知的財産の利用に関する契約が多く、特許や著作権、商標などが関与する。たとえば、ソフトウェアの開発者が自社のプログラムを他者に使用させるためには、ライセンス契約を結ぶことで利用条件や範囲を明確にする。この契約によって、使用料の支払い、使用目的、期間などが規定され、双方の権利と義務が保護される。ライセンス契約の締結は、法的保護を提供し、無断使用を防ぐための重要な手段である。
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