令和6年度試験問題 問46

IT投資マネジメントを,プロジェクト単位での最適化を目的とする個別プロジェクトマネジメントと企業レベルの最適化を目的とする戦略マネジメントの二つに分類した場合,戦略マネジメントでの実施項目はどれか。

  • 実施中のプロジェクトの評価を行い,全社IT統括部門に進捗状況などを報告した上で,必要に応じて実施計画を修正する。
  • 全社IT投資計画を基にプロジェクトの実施計画を策定し,投資目的・目標の設定と,投資額の見積りを行い,予算の配分を判断する。
  • 全社規模でのIT投資評価の方法や,複数のプロジェクトから成るIT投資ポートフォリオの選択基準を決定し,全社IT投資テーマを起案する。
  • プロジェクトが完了してから一定期間が経過した後,実施計画段階で設定した効果目標が達成されているか否かを実績に基づいて検証する。
正解 問題へ
分野 :ストラテジ系
中分類:システム戦略
小分類:情報システム戦略
解説
IT投資マネジメントガイドラインによれば、投資マネジメントは「戦略マネジメント」と「個別プロジェクトマネジメント」の2層構造をもつと説明されています。

戦略マネジメントは、企業全体または事業部門レベルでのIT投資を俯瞰的に捉え、経営戦略と整合した投資の方向性や優先度を決定する役割を担います。具体的には、IT投資ポートフォリオの管理、投資プログラムの実行管理を行い、複数のプロジェクトを全社的視点で選別・調整します。PDCAサイクルは次のようになります。
  • P:投資対象プロジェクトの選別
  • D:個別プロジェクトマネジメント
  • C:経営者の視点での目標実現度の評価、課題抽出
  • A:マネジメント・プロセスの見直し、ポートフォリオや投資内容の見直し
個別プロジェクトマネジメントは、戦略マネジメントの決定に基づき、選定された各プロジェクトを実際に実行・管理する役割を持ちます。個々のプロジェクトを適切に運営し、計画した投資効果の実現を目指すことが目的です。PDCAサイクルは次のようになります。
  • P:個別投資計画の作成
  • D:開発プロジェクトマネジメント
  • C:プロジェクト実行の進捗、変更管理、投資の事後評価、課題抽出
  • A:マネジメント・プロセスの見直し、他の投資計画への反映
戦略マネジメントは組織全体のIT投資を実行・管理し、個別プロジェクトマネジメントは戦略マネジメントで選定された各プロジェクトを実行管理するという関係です。これを踏まえて選択肢を検討します。
  • 特定のプロジェクトの実行管理に関する内容なので、個別プロジェクトマネジメントの実施項目です。
  • 特定のプロジェクトの実行計画に関する内容なので、個別プロジェクトマネジメントの実施項目です。
  • 正しい。複数のプロジェクトを横断してIT投資の実行管理を行っているため、戦略マネジメントに位置付けられる業務内容です。
  • 特定のプロジェクトの事後評価に関する内容なので、個別プロジェクトマネジメントの実施項目です。

出典


Pagetop