ソフトウェア要件定義 (全32問中18問目)

No.18

データモデルが次の表記法に従うとき,E-R図の解釈に関する記述のうち,適切なものはどれか。
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  • 同一の商品は一つの仕入先から仕入れている。
  • 発注明細と納品明細は1対1に対応している。
  • 一つの発注で複数の仕入先に発注することはない。
  • 一つの発注で複数の商品を発注することはない。
  • [出題歴]
  • 初級シスアド H15春期 問34
  • 初級シスアド H18秋期 問31
  • 基本情報技術者 H17春期 問41

分類

テクノロジ系 » システム開発技術 » ソフトウェア要件定義

正解

解説

E-R図は、実体(エンティティ)、実体がもつ属性(アトリビュート)、および実体同士の関連(リレーションシップ)の3要素を用いて、現実世界をモデリングする記法です。

設問の表記法にあるように、実体同士の関連を表す実線に付いている数字や".."は、あるエンティティ1つに対して相手方のエンティティが幾つ対応するかを表します。
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例えば、"社員"と"部署"の関係を示した次のE-R図だと、1人の"社員"には1つ以上の"部署"が対応し、1つの"部署"には0人以上の"社員"が対応するという関係を表します。この関係からは、1人の社員が複数の部署に所属できる、1つの部署には複数の社員が所属できる、社員が所属しない部署も存在するといったことがわかります。
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これを踏まえて設問のE-R図を読み取っていきます。
  • "商品"と"仕入先"の関連は次のようになっています。
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    1つの"商品"には1つ以上(1..*)の"仕入先"が対応します。つまり、同一商品を複数の仕入先から仕入れていることがわかります。
  • "発注明細"と"納品明細"の関連は次のようになっています。
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    まず、"発注"と"納品"の関連を見ると1つの"納品"には1つの"発注"が対応します。そして1つの"発注"には1つ以上(1..*)の"発注明細"が対応しているので、1つの"納品"には1つ以上(1..*)の"発注明細"が対応することになります。さらに、1つの"納品"には1つ以上(1..*)の"納品明細"が対応しています。したがって"発注明細"と"納品明細"は1対1に対応しているわけではありません。
    この場合、1つの発注明細には0以上の納品明細が対応し、1つの納品明細には1以上の発注明細が対応するので多対多の関連になります。
  • 正しい。"発注"と"仕入先"の関連は次のようになっています。
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    1つの"発注"には1つ(1)の"仕入先"が対応します。つまり、1回の発注は常に1つの仕入先に対して行われることがわかります。
  • "発注"と"商品"の関連は次のようになっています。
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    1つの"発注"には1つ以上(1..*)の"発注明細"が対応し、各"発注明細"に1つ(1)の"商品"が対応しています。したがって、1回の発注で複数の商品を注文することがわかります。
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